こんにちは! ナレーター声優の、ねころふすきーです。
宅録ナレーターの人たちって、いったいどういった手順で収録をしているの?
実はこれ、わたし自身が気になっていることです。
台本をうけとったらお仕事をスタートするわけですが、
業務内容にもいろんなパターンがあるわけです。
台本だけいただくこともあれば、動画を見ながらの収録が必要だったり、
仕事の内容も渡される資料の内容もさまざまです。
だからいつも新鮮だし、緊張感をもってひとつひとつのお仕事と向き合うわけですが、
ふと思うわけです。
ほかのナレーターのみなさんは、どうやって収録してるんだろう。
それなりに経験をつんできたし自分なりのやり方はあっても、
ほかの人の収録方法って、謎!!!!
そんなわけで!!
今回は、宅録での音声収録の進め方についてお話していきたいと思います!
ナレーションに必要な資料
ナレーション資料とは
お仕事を依頼されると、まずはナレーションをするための資料が提供されます。
ナレーションに限らず、セリフ収録のお仕事の場合もあるかと思います。
どちらも、まずはじめに資料に目をとおす過程は同じなので、今回はナレーションの収録の流れということで、お話していきたいと思います。
資料というのは、依頼をうけた仕事内容のイメージを、クライアントさんと共有するために必要なものです。
資料の種類はざっとこんな感じです。
- 台本(シナリオ)
- 動画
- イラストや写真などのイメージ
- 細かいイメージを伝えるテキスト資料
などです。
それぞれ、見ていきましょう。
台本(シナリオ)
一口に台本といっても、
・メモ帳に文章がずらーっと入力されたもの
・ExcelやWordで丁寧に作成されたもの
・複数人でひとつの台本を共有するパターン
とさまざまです。
また、台本には「こんなイメージで読んでほしい」という要望が書いてあることもあります。
要望は台本ではなく、メッセージでお伝えいただくこともあります。
メモ帳にずらーっと書かれた台本は、文字が横にどこまでもつながっていたりします。
このままだと読みにくいですよね。
そういうときには、自分で読みやすいようにひと工夫!
改行したり、ルビを振るためのスペースを入れたりと、編集して読みやすくします。
WordやExcelで作成された台本は見やすいため、このまま使用できることが多いです。
丁寧な資料は前準備が少なくてすみ、スムーズに収録を進められます。ありがたいです!
動画
ナレーションは、動画に使われる場合がほとんどだと思います。
もちろん、音声だけを特定のサイトにアップしたいとか、劇場アナウンスや留守番電話に使いたいなど、声だけがほしい場合もあります。
提供される資料に動画が含まれる場合、
動画の再生時間に合わせてナレーションを制作してほしい、というものがほとんどです。
これは、尺合わせと呼ばれるもので、動画の長さに声の長さを合わせる必要があります。
尺合わせは、台本を読みあげるだけの場合よりも制作に時間がかかります。
読むスピードや間の部分の長さを計算する必要があるからです。
丁寧に下読みをして台本にチェックを入れたとしても、読み始めると微妙なずれが生じるため、編集で間を追加したり減らしたりと、作業が格段に増えます。
制作イメージとして仮の動画を先にお渡しくださる方もいて、
その場合は厳密な尺合わせは求められないこともあります。
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尺合わせは、バシっとはまれば気持ちいいです(笑)
動画があるほうが、イメージはつかみやすくなりますね
でも、尺の長さにこだわらないほうが、気持ちを声にのせやすいです!
イラストや写真、そのほかテキスト資料
イラストや写真は、キャラクターボイスのご依頼の場合に渡されることが多いです。
実際にどんな見た目のキャラクターの声をあてるのかがわかると、役作りもぐっとしやすいですよね。
また、あまりないですが、テキスト資料もいただくことがあります。
だいたいA4用紙で1~2枚にまとめられることが多いです。
内容は、こんな声で、こんなイメージで読んでほしいとか、
この部分はテンション高く、ここは静かに、などの要望が詳しく書かれていたりします。
イメージの取りこぼしがないように、こういった資料は穴があくほど読みこみます。
収録前の下準備
台本と動画のチェック
資料をいただいたら、収録の下準備です。
わたしの場合、確認のために、まずは原稿をプリントアウトします。
原稿へのチェックポイントはこんな感じです。
・誤字脱字がないか
・日本語としておかしな表現はないか
・読めない漢字(または複数の読み方がある漢字)はないか
・アクセントがわからない専門用語はないか
これらを確認し、ペンでチェックを入れていきます。
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質問はできるだけ1回ですむように、台本チェックを終えた段階で、まとめてメールするようにしています!
アクセントの質問は、たとえば「頭高」「中高」「平板」のような表現をつかって言葉で伝えたり、声を録音して添付したりします
尺合わせまでお願いしたい、と言われる場合、台本には、動画の再生時間に合わせた時間も記載されてきます。
1~2分程度の長さなら、動画を見ながら、自分で台本に時間を記入することもあります。
イメージ作り
アクセントと読み方が確認できたら(または質問の返信を待つあいだ)、台本や動画を見ながらイメージ作りをします。
どうしてもすぐ「声を出したい!」となってしまいますが、わたしの場合、すぐに声には出しません。
どう感じたのか、気持ちを大切にしたいからです。
同じ台本を読んでも、感想は人それぞれ異なりますよね。
台本を読んで、また動画や写真を見て、自分が思ったり感じたりする部分こそ、ほかの人には出せないオリジナルな表現に結びつくものだと思うんです。
だから、そんな気持ちをまず台本に書きこんでおきます。
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聴く人に伝わるナレーションを読むために、大切にしてる部分です!!
声出し練習
声を出して練習します。
まずは棒読みで、読みずらい言葉、間を入れる場所にチェックを入れます。
次に、表現として抑揚をつけたい部分やテンポの確認、どんな気持ちで読もうかなど考えながら台本に書きこみをします。
声のトーンも、きちんと感があったほうがいいのか、バラエティー風がいいのかなど、内容に合う雰囲気になるようにいろいろ試します。
また、動画との尺合わせが必要な場合は、どのくらいのテンポで読めば合うのかも、何度も声に出して確認しておきます。
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どう読むかは、クライアントさんの要望にこたえることが一番大切!
なんども一緒におしごとして信頼関係ができてくると、資料だけいただいたらあとはすべてお任せ、になってくることもあります
責任重大です!!(笑)
いざ本番、収録へ
収録を開始します。
いちばん大切なのは、声の調子と気持ちのテンション!!
まずは、ルーティンとしている発声練習です。
声を出して気持ちのテンションをあげてから、集中力を高めます。
収録を開始してからは、自分が納得できる表現ができるまで、
収録 → 聴く → 修正
をくり返します。
集中すると、イメージ作りのときに考えていたのとは違う表現になる部分が出てきます。
そんなときには、前後や全体のバランスから、どちらの表現がよいのか考えます。
収録できたら、読みまちがえはないか最終チェックです。
全体をとおして納得できたら、整音作業をして、余計なノイズを除去します。
最後は、音声に提出用の名前をつけたら、完成です。
業務内容によっては、ここからさらに、音声の分割作業をする場合もあります。
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ぜったいに喜んでほしいから、妥協はしません!
まとめ
いかがでしたか?
今回は、宅録ナレーターによる、音声収録の進め方についてお話してみました。
冒頭でもお話したように、ほかのナレーターの方の収録の進め方はわかりません!!
汗(=><=)
ですのであくまでも、ひとつの例と思っていただけたらと思います。
たとえば、台本は印刷しないで、タブレットで読んだり編集する方法もあると思います。
書きこまなくても、そのままバシっと読める方もいるかもしれません。
なんといっても、こう読めば正解!
というマニュアルがないので、ご依頼くださる方に満足いただくためにも、
気になる部分は質問することが大切だと思っています。
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それでもイメージが違うことってあります!
素直に受けとめて、納得いただけるまで録りなおしますよ~!!
以上、宅録での音声収録の進め方の一例でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
というわけで!!!!
今回ご紹介したような流れで、こだわって音声を制作しております。
ナレーションやセリフなど、声の収録をご希望される方は、ぜひお声がけいただけたら嬉しいです!!
ボイスサンプルは無料で制作します!
ご希望の方は、原稿の冒頭、一部抜粋などお送りください。
公開可能なポートフォリオはこちら
ご依頼・お問い合わせ、お待ちしてます!
ねころふすきーでした(=^・・^=)
マニュアルもないし、自分でベストだと思うやり方で進めていくしかないっ